さて、ミストを買ったのだが・・・・

結局ミストを買ったのだが、こんなのである。

ま、要するに普通の霧吹きだ。ただし、電池式なのである。

結論から言うと、暑さに対しては、たいして効果はない。

多分そうだろうとは思っていたが、まったくとは言わないが、まあ気休めになる程度だ。

暑いときに、体にプシューとやると、ちょっとの間、涼感が得られるぐらいか。

それよりも、この電池式霧吹き、吹きガラスの作業中に、実に役に立つのである。特に、わたしのように一人で、作っている人には、おすすめである。

たとえば、紙リンを濡す、型を濡らすときに、実にいいのである。
なぜなら電池式だから、霧吹きを固定しておいて、霧吹きの吹出口を、紙リンに向けておけば、スイッチを押すだけで、紙リンを濡らす事ができる。
これが、手動式ならば、霧吹きを持ち上げて、手動で、プシュプシュしないといけないので、片手に吹き竿を持ちながらだと、ひどくやりにくく、また、腱鞘炎になりそうになる。

それが、スイッチを押すだけで濡れてくれるので、実に楽なのだ。

いや、同業者の方で、私のように一人で、作っている人、本当にだまされたと思って買っても損はないです。

夏には、気休めながら、一瞬涼しくなるので。

ぜひ。

シュロの小ホウキ(棕櫚小箒)は簡単に作れたんだ!

ちょこっとお掃除セット。棕櫚ホウキ


棕櫚の小ホウキが手元にあると重宝します。

いつの間にか、たまる髪の毛や、・・毛や、ホコリ、もろもろの小さなゴミ。

いちいち掃除機を出すまでもないし、掃除機はネコがびっくりするし。

ササッと集めて、小さなちりとりに入れて捨てたら、気分もすっきり。

なんかの宣伝みたいになってきましたが、

そんな小さなシュロホウキが実は簡単に作れると、やっとわかりましたので、報告します。

ホムセンに売ってるシュロほうき。(漢字で書くと棕櫚箒、ですね。むずかし)

の、根本の針金をペンチで外します。
この針金はあとで使いますので、はずすときは、ねじっているところをペンチでほぐしてきれいに外して下さい。

棕櫚箒の根本の部分の針金を外すと、いちばん端っこのカタマリがするっと外れます。

はい!これでもう棕櫚の小箒になっています。

あとは、根本をさっき外した針金で、まとめて(端っこは、尖っていて、あぶないので、ペンチでぐいっと中に押し込んで端末処理しましょう。)

はい、できましたー!

シュロのホウキは、熱に強いので、薪ストーブまわりの掃除に安心して使えます。

ガラス工芸炉の、表面の補修にも、シュロの小ホウキに泥漿(でろでろの粘土)を塗りつけてヒビを埋めるのですが、こんなに簡単に作れるとは知らなかった私は、ペンキ塗り用のブタ毛の刷毛で、補修していたのでした。

なんだ、これからはどんとこいだな。

いっぱい作れるし。

竹筒は吹きガラスの型に使えると思いますか?

頼まれて大きめのコップを作った。

こういうシリンダー型のグラスの場合、下半分だけでも型を作ると仕事がやりやすい。

 

 

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で、このコップの型に何を使ったのかというと、「竹」である。

私は鉄型やら、木型やら、ブリキ型、それぞれ使うのだが竹をみるたんびに、

「こいつにいれてみたいものだ」と、
常々思っていた。

吹きガラス吹きにもいろいろいて、穴と見れば何にでも吹き入れてみたくなるタイプ、つまり型もの好きタイプがいる。

私の北海道の師匠がこのタイプで、彼はコンクリートブロックの穴に吹き入れて棹が抜けなくなり困っていたのを、おかしく思い出す。

二回目はちゃんと加減して入れて、かっこいいとっくりを作っていたが。

この穴と見れば何にでも入れたくなるのは、私の同級生にもいて、彼は校庭に掘った穴に入れていた。

何を入れていたのか私も思春期で未熟者だったので、よく分からないが、多分やはり、竿様のようなものであったのではないだろうか。

女子高生の走った汗のあとのとこがいいとか言っていたが、なにがいいのか未だに不理解千万である。

抜けなくなって騒ぎになったらわかったのかもしれないが。

ま、それはさておき。

竹形はこんなふうになった。

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なかなか使えて、うれしい。

いろんなサイズの太さで試してみたいものだ。

内部はこのように、よく焼くと黒くカーボンが付いて、ガラスの肌がきれいになる。

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まあ、そうゆう事で、竹もなかなか吹きガラスの型として使えるのだが、ただ、欠点が2つほどあって、竹を水にずっと漬けておくと、アクが出るのか、すごい「腐った刺激臭」が出ること。
「柿渋」の匂いをご存じのかたがいらっしゃるだろうか?
まさにあの匂いといっしょの匂いである。ちょっと癖になりそうな。
このアクがあるから、竹はあまり虫に食われず強いのかもしれない。

2点めは、「竹は必ずしも完全な円形ではない」と言う事。
自然のものだからか、完全な円ではなく、楕円が多いようだ。
廻し吹きすれば問題無いだろう。

以上、竹型について。

参考になれば幸いである。

マルチで行こうぜ!なのかな?

ポンテあとを削るための先端砥石(カーボランダムポイントというやつ)が無くなってきたので、いつもの歯科道具店に買いに行ったら事務所の中にTシャツがいっぱい飾ってある。

ひょっとして商売替えしたのでは?

と心配になって聞いてみると、今までどおり歯科道具も扱っているのだが、今度からTシャツも扱ってマルチ化を図っているのだそうだ。

歯科道具の専門店だから、市内の歯医者さんや歯科技工士さんたちの御用達で経営は堅いのだろうと思っていたら、安売りをする業者が市外から営業に来るので、なかなか厳しい状況らしい。

 

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はたから見ると、いい仕事のようでも実際はいろいろとあるのは何の仕事でもそうなのだが、今の時代の極端な一極集中化と、安売りムーブメントには、専門的で見た目いささか安定的な会社でも漠然たる不安感を感じているのかな、と思った事である。

私の住んでいるこの市でもそうだが、個人商店が、まるでロウソクの火がひっそりと消えるようにシャッターを閉めたままにしてしまう姿を、珍しくもない事のように感じながら、ここ2,30年のところずっと見てきた。

閉まるたんびに、

「ごめんなさい、最近行ってなかったね」

と、心のなかで罪悪感を感じながら。

この流れがどこまで行くのか私にはわからないが、大型ディスカウントショップのムダに広い店内を、探しものを探しながらウロウロと歩くような買い物の仕方は、なんだかもう嫌になってきている。

それはバイキングで、なるべく美味そうなオカズを取ろうとウロウロするほど、オノレの浅ましさを自覚しないといけないシステムと、どこかで似ている。

別に欲しくはないのだけど、そこに取って下さいとばかりに並んでいるから、いちいち選ばないといけない煩わしさにうんざりする。

なんでも選んでいいような気前のいいシステムのように見えて実は、選択と給仕のサービスがお客の仕事になってしまっているのだ。

「おばちゃん!コロッケちょうだい」

「はーい!何個?」

「4個。」

別に、コロッケの中身がミンチだろうが、ポテトだろうがどうでもいいのだ。

おばちゃんが作るものならば。

 

 

 

 

 

 

 

サスマタも進化するのだ。吹きガラスの重要な道具として。

さてみなさん。

お元気でお過ごしでしょうか?

よのなか、ますます悪くなっていくようですが、気にすることはありません。

世の中がどんどん良くなってゆく、というのが人としての希望的未来への理想なら、その気持ちを裏切るようなのが現実の世界だからです。

じゃによって、熱い希望が心の中にあるからこそ、それに反比例して、どうしようもない世の中に感じてしまうのはしょうがない事です。

さて、ブログを半ば強制的に移転してしまったので、やることが一気に増えてしまい、困ってしまっています。

で、とりあえずは前のブログのバックアップをやろうと、前のブログを見ていたら、サスマタの話が途中だったのを思い出しましたので、今日はその続きを。

醤油にどっぽりと浸して、仮焼きして使うと、グラスウールが長持ちすることをお話しましたが、そのほかに、私はこんな事をしています。

まず、作る製品のサイズによって、サスマタの開きを加減しないといかんのですが、ここを調節しやすいように、蝶ネジを締めたり緩めたりして、すぐに調節出来るようにしてあります。

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以前はサスマタの針金をぐいぐいと曲げて、調節していましたが、任意のサイズにするのに手こずったりしてましたし、また、ステンレスの針金にしていたため、酷使に耐えきれず、ある日ポキンと折れてしまいました。

ステンレスは鉄よりも強いような感じがしますが、実は何回も曲げたり延ばしたり、といった弾性が必要になるところには不向きだ、ということを知りました。

何回も曲げたり延ばしたりしていると、ある時、急にもろくなって、ぽき折れるのです。

このような使い方をするところには、ふつうの安い軟鉄の針金がベストなのですね。

ステンのほうが丈夫だからと、ステンにした私がオロカでした。師匠のところは軟鉄でした。

硬い金属は折れやすい、というのは日本刀の、硬くて切れ味はいいのだけど折れやすい玉鋼を柔らかな軟鉄でサンドイッチして作るという高度な技術を思い出せば、すぐに分かるはずなのに、自分がやってみると、そんな簡単な事に気づけないというのは情けないことですね。

それからもう一つのサスマタの工夫は、さまし炉に入れるときに見えやすいよう、懐中電灯をサスマタの手元のところにくくりつけてあります。

さまし炉というのは、出来上がった作品の歪をなくす為、500から530ぐらいの温度にキープしてある窯のことです。

作った作品は一旦この炉に入れて、翌日にかけてゆっくり常温まで冷ましていきます。

そうすることで割れにくいガラスにしていく大事な工程です。

さまし炉に出来上がった作品を入れるときには、大変、緊張するのですが、さまし炉の中はというのは五百度くらいで、まだ物体がそれ自体で熱を帯びて赤く発光し始める温度ではありませんので、中は暗く見えにくいのです。

(ぼんやりと赤くなりだすのは650度に近いくらいではないでしょうか。)

なので、さまし炉の中を確認するために明かりがいるのです。

冷蔵庫なら開けただけで明かりが点きますが、こいつはそうゆう訳にはいきませんので、私はサスマタの手元のところに懐中電灯をくくりつけて、さまし内部を照らせるようにしてあります。

 

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以前は単一電池を使ったクリプトン球のナショナル懐中電灯でしたが、最近LED電球のやつに親子亀乗せしました。

これが明るいのなんのって、最近のLED電球の進化にはびっくりしました。

単三電池を二本しか使っていないのに、今までの単一電池を四本使ったものより明るいのです。

しかも今までより明るさが長持ちします。

単一電池を4本も使っているのに、今までのはすぐに明るさが落ちてしまいましたが、LED電球は、本当に消費電力が少ないのでしょう、明るさがかなり持続する感じです。

ただLED電球は光が青っぽくて冷たい光なのが、居酒屋の裸電球の暖色系の光が好きな私としてはイマイチなのですが、こんだけエコロジカルなパフォーマンスを見せられては「まいりました」と言うほかありません。

これからはもうLEDでいきます。

みなさんもぜひ。

 

 

(旧ブログより)三か月の間、焼き締めた壺のかっこ良さよ。2010年7月8日

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三ヶ月間、ずっと火を止めることのない窯の中で、ガラスを熔かし続けたルツボ様である。
これ以上たき続けると、穴があく、という限界まで焚き続けるのであるが、心配して交換してみると、案外大丈夫だったりする。それにしてもこのルツボは、火色がすばらしく美しい。
捨てないといけないのだけどかっこいいので捨てられないこんなルツボが、うちにはごろごろしている。

欲しい人はあげますので、遊びに来て下さい。