「ロケットストーブ」製作第三回

さてさて、続きを行こう。

まず、土台を安定させるため、杉の分厚い板を置き、その上に断熱レンガを置いていく。

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その上にガルバニウム波板。
これは波板の谷間の隙間に空気が流れ、熱を遮断させる事を期待してだ。
できれば2,3枚重ねて敷けば強くなるが、今回は試作機で、また崩すかもしれないので、とりあえず一枚。

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そして炉床となる断熱レンガを敷いていく。

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さて、ここまでしておいて、次に煙突と、入口(空気導入口)の工事に入る。

まず、出口を決めないことには何も出来ない。
家にトイレがないと落ち着かないのと同じ事だ。

今回は、北海道、小樽市の、新保製作所さんの煙突を購入することにした。

この手の煙突では、ホンマ製作所さんのものが、ネットでよく出てくるのだが、探していたら、新保製作所のサイトに当たったので、こちらにお願いすることにした。

ここの会社のいい所は、ホーロー製の煙突を扱っているところだ。
ステンの煙突より、柔らかい感じがあり、ステンの煙突より、長持ちするとのこと。
色も、ベージュと、黒があり、なかなかカッコ良い。
ただ、ホーロー製のものは、切ったりなどの加工が出来ないことと、芯の部分は鉄製なので、ホーローが剥がれてくるとサビてくるのは注意ポイントか。

 

薪ストーブの新保製作所さんへリンク。

 

問い合わせにも親切に答えて下さり、また、ストーブの輪ブタのみの注文にも、対応してくださるなど、とても好感度の高いお店でした。

で、買ったのが、断熱レンガの色に合う、ベージュ色の煙突。
感心したのがこれ!

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自在ベンドというものらしいが、45度で接合してあり、接合部のネジをゆるめて、ぐるりと回すと、まっすぐにも、また、お好みの角度にもできるという、現場で、現物合わせしつつ煙突を着けられるという、頼れるやつ。

実際助かった。

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さあ、いよいよストーブ作り、最大のキンチョーポイント、煙突穴あけ、行くぞ!

壁に穴を空け、ディスクグラインダーで切っていく。

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煙突穴あけって、なんか禁断の行為みたいで、踏み切るのに勇気がいるけど、やり終えると、やったぜ感がかなりあります。

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煙突を土管の中に入れ、二重構造として断熱。
さらに念のため、耐火グラスウールで、メガネ石を作り、その中を通すことにする。

これで心配な所は終わった。

さあ、どんどん積んでいくぞ!

試作通りに、燃焼室をレンガ二段。ヒートライザー部にまずやはりレンガを二段積んでおいて、

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ブリキ缶(ヒートバレル)に入れる部分を、縦にレンガを二段積み、ステン針金で固定。

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ヒートバレル下部の熱気が流れる道と、煙道へ流れる部分を加工。

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最後に、煙道から、煙突につなげる部分を作り、ようやく全体が見えてきた。

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鍋を乗せてみた。
ちなみに鍋の下の輪ブタ部分は、直火で調理出来るように、ブリキ缶に穴をあけ、組輪ブタ(輪っかを外すことで、いろんなサイズの鍋に対応できる。)を乗せた。

輪ブタだけの注文も、新保製作所が対応して下さり、感謝!

また、煙突の水平をとっているのは、出口へ向かって緩やかに下り勾配にするため。

こうしないと、木酢液が室内に逆流するので、大切なポイント。

 

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よし!次。

燃焼空気導入口の工事に移る。

普通、薪ストーブや、囲炉裏などは室内で燃やす場合、専用の外気導入口を設けない。
その為に、とても寒い日に囲炉裏をガンガン焚くと、それに比例するかのように、冷たい空気が、外から入ってきて、背中がスースーするのが、たまらん寒い。へたすると頭が痛くなってくる。

で、それを防ぐため、外気導入口をつけるのだ。

といっても、床に穴を空け、エビ曲がり煙突を付けるだけ。
ボロ屋なので、工事が早い。

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最後に煙道掃除と、ストーブが冷めている時や、悪天候の時に、ここをまず暖めて、煙が逆流しないようにするための雷管(サンダーチューブって言うのかな?)を作る。

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熱は低いところから、熱い方へ流れる。
なので、ストーブが冷めている時に、焚き口で点火すると煙が逆流することがある。
それを防ぐため、このような雷管を作っておく訳だ。
もっとも外の煙突をトーチバーナーで暖めても同じ効果があるのだが。

あとは粘土と、石灰とパーライトを混ぜたモルタルを作り、表面に塗って、完成だ。

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外の煙突はこんな感じで。

 

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自在ベンド君が大活躍。
そして、ここにもメンテナンスの為の掃除口が縦横方向についた、十字曲がり、をつける。

やれやれ、やっと完成。

 

よしよし、お楽しみの試運転だ。

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お決まりどおり、雷管をあけ煙道を十分暖めてから点火。

おーよく燃える。よく吸い込む。

ヒートバレルもすぐあたたまって、いい感じである。

さて、これで今回のレポートは終わりにしよう、と思ったが、少々気付いた点を書き止めておきたいので、次回を最後に終わりにすることにする。

例えばロケットストーブの焚き口に、垂直に薪を立てかけておくと、自動的に薪が落下していき、ほっといても大丈夫は、ほんとに大丈夫なの?

など、ロケットストーブの都市伝説?(あんまり都市方面では使わないと思うが)を検証してみよう。

ロケットストーブ製作 第4回め ロケットストーブの伝説?(作ってみてわかったこと)

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一番簡単なロケットストーブの作り方

ロケットストーブの暖かさは?(ロケットストーブと薪ストーブの連結)

 

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