今年2回めの雪が降った。
鹿児島は南のほうだから年中、裸のような格好で生きているように思われる事もしばしだが、
そんなことはない。
雪も降ればアラレも降る。
特に今年は強烈な寒波が南下してきたので、大雪(レベル鹿児島の)が降り、カマクラを作った。
それにこれは本当の話だが、よその人が冬に鹿児島に来ると「鹿児島は寒い!」と言うのだ。
なんでかと言うと、暖房設備がプアな上に、家の造りが冬を旨としていない、からなのだ。
だいたいコタツだけ、とか、ファンヒーターだけ、とかである。
まあ中にはファンヒータープラスエアコンという宅もあるが、それは最近の東京かぶれの暖房意識レベルの高いご家庭の話であって、昔気質の鹿児島人はだいたい冬は着ぶくれてやり過ごす。
だいたい冬に半袖で、ビールだの、アイスだのぜいたくの極みである。昔の鹿児島の店は冬はアイスの冷凍庫に蓋だか、ビニールなどして、冬はアイスなし。が当然だったのだ。実際うちの近所のお店は今アイスはお休み中だ。
それが北海道かぶれして、中暖房外断熱だかしらないが部屋をぬくぬくにして雪の日に半袖でビールなど実にけしからん。
(実は私も大雪の日にビール飲んで、子供はカマクラ作って暑くなったといってアイス食ってました。すいません)
ま、とにかく、昔の鹿児島はそんな感じで、ウチも以前は、冬は厚めに着てやり過ごす。という日々だったが、以前からの記事でおわかりのように、ロケットストーブなるものを知ってから、いろいろと火をいじくり回すうち、お、これなら家に薪ストーブつけられるじゃん。と思うようになった次第である。
ま、それで、薪ストーブの改造の話に入る訳で、ちょと前置き長すぎた。
あ、言っときますが、今回長文注意です。
とりあえず休憩しとこう。
うちの作品ネットショップでも売ってますので、ついでにこのへんで宣伝。
さて、前回煙突掃除の話で、結局ストーブを全バラシしたのはお話した。
それで、薪ストーブというのは面白いが煙突掃除もけっこう大変だなーとつくづく思った。
シーズン外の暖かい時なら、まだ良いが、寒い中、煙突が詰まり、やむなく掃除するのは辛かろうと。
私は、手間がかかればかかる程かわいいものよ、などと目を細める気はない。
そこで!
画期的なアイディアを今回導入する事にした。
ま、世界は広いから誰かがやってるかもしれんが、一応自分で思いついた。
それは!
「煙突の途中に、スス取りフィルターを付ければいいじゃん。」
ま、こんな感じで、
ころがっていたステンレスメッシュの小ざるをかぶせてみた。
この部分は一斗缶で、放熱缶、兼、スス取りフィルター部になる。
全体の構造がわからないと、わかりにくいと思うので、完成形の画像がこれ。
下の右側から、薪ストーブ本体、左が煙道(断熱してロケットストーブ仕様)、その上に、鉄板製のオーブン、その右側が、放熱缶兼、スス取りフィルター部、そして、上部煙突へ抜ける。という構造。
薪ストーブ本体は新保製作所さんのキャンプ用薪ストーブ「ヒートチョッパー」君だが、本来は後ろに付いている煙突口を塞いで、新たに左横に煙突口を開けてある。
サンダーとドリルで四角に穴を開け、耐火断熱レンガの煙道につなげてある。隙間は自作モルタルで固定した。
横に煙道を付けた事で、着火の時、すぐに煙の流れが煙道部に行き、ロケットストーブ特有のゴウゴウという燃焼音が聞こえる。
これはつまり、バーントンネル直下で点火する事により、煙がヒートラーザに引き込まれ、ロケットストーブ燃焼が容易に起こるのだと思われる。
これにより、着火が楽になり、朝、寝ぼけていても簡単に火が起きるので早起きが楽しくなった。
それから今回、ちょっと欲張ってオーブンも付けた。
ロケットストーブ仕様の煙道から上昇してきた排熱が、オーブンの箱の、上と下を通って、一斗缶の放熱部に入り、煙突に抜けるという煙の流れ。一斗缶の中の煙突に、スス取りフィルター(ま、ただの小ざるですが)を付けてある。
一斗缶は横だおしに設置し、右側に蓋が来てそれを外して掃除できるようにした。
あ、これを作ったのはもう去年の話。だからこのスス取りフィルターの効果がどうだったか?も、あとで書いときます。
さて、オーブンからスス取りフィルター部のレンガの取り回しをイメージする為、まずは仮組みしてみる。
細かい加工が必要な部分は、耐火断熱レンガを使う。こいつはノコギリで切れるので、細かい作業がし易い。
おおむねこんな感じでよかろう。
問題はオーブンの下火と上火の調節だ。煙道からの排熱が、オーブンの鉄箱の左下にまず当たり、そこから、上と下に煙道が分かれるのだが、おそらく下火が強くなると思う。なのでオーブンの上側の煙道に排熱が流れやすく作るべきであろう。
ダンパーを付けて調節する方法もあるが、上火と下火のバランスが決まれば、そうそう調節するものでもないだろうから、オーブンで焼く時に下火が強ければ下に薄いレンガを敷いて調節すればいいと思う。
オーブンを載せてみる。
まこれでよかろう。
さて、では仮組みをバラして、モルタルをつけて積んで行こう。
ちなみにモルタルは、石灰と、粘土と、土と灰を混ぜて作る。セメントは混ぜない。セメントを混ぜると硬くなるので、作業が次の日に持ち越し出来ないのだ。
混合比は、石灰4,灰3,粘土2,土1、覚えやすいからこの比率にしたというのは嘘でなく本当だ。だから真似するといけない。
このモルタルは後で火入れした時にも、収縮してヒビ割れてくる箇所に刷毛や、コテで塗りつけたりするので、硬くならないのは重要なところ。
薪風呂を積む左官さんは、石灰と砂に1,2割ほどセメントを入れると聞いたが、それは仕事の早いプロの話。
煙道の立ち上がり、完了。
オーブンを置く所を作る。
オーブンを載せて、上下に排熱の流れる煙道を作る。オーブンは鉄板を溶接して作成。厳密な密封性は問われないので、素人の私でもできた。
オーブン皿が一枚入るくらいでいいので、小さめにかわいく作る。
天板は面積がいるので、何かないかとホームセンターに行ったらガーデニング用の平たくて薄いレンガ板があったので、こりゃーいいや!とゲット。わずか5〜600円だった。耐火レンガで、巾の広いレンガを買ったら数千円はする。今度ガラス窯もこれで作ってみよう。
天板を載せてオーブン部完成。
そして次は、一斗缶を加工して、・・
あ、まずは一斗缶入りのせんべい大入りセットを楽天などで注文して、食べるとこからだった。
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で、カラにした一斗缶で焚き火して、表面の塗装を焼いてと。これをやらないと、ストーブに火入れした時、部屋が臭くなるので必ずやる事。なんか銀色で、塗装してないっぽいじゃん。OKOKと、そのまま施工するとひどい目に会う。
で、加工。底と横に丸く穴を開けて、煙突を突っ込む。
それにしても最近の一斗缶は薄くなって加工しやすいですなー。
でも何年もつだろか。
そして、掃除でフタを外す時、一斗缶がぐらつかないよう、しっかり固定するためのバンドを作る。
これまたホームセンターで、適当なL字の金物を買ってきて、切って溶接して、タッピングビスで固定。
隙間をモルタルで埋めて完了。
あとは煙突につなげて完成。
バンザーイ!
今回煙突と、防熱壁は前からあったから割と早く済んだ。
せんべい缶の注文にやや時間がかかったが。(選ぶの遅い)
さて、オーブン作ったら、まずはピザ焼こう!
できました!
ほんでパンだ!
できました!
ほんでついでに塩パンだ!
できた!
うまい!
まちょっと落ち着こう。
で、しばらくはしゃいだ後、スス取りフィルターを見てみる。
おお!こんなにいっぱい採れた!
というか、ふさがってる。
意外とすぐにススがたまる。
寒い日など、朝と夕方にフィルター掃除しないといけなかった程。
掃除する時は、一斗缶のフタを外してフィルターを取るので、薪が入っていると、室内に煙が出てしまう。
ならば薪が熾き火になった時を見計らって、掃除すれば煙は出ないのであった。
そして掃除するタイミングは、ロケットストーブ特有のゴウゴウという燃焼音が弱くなり、空気の引きが悪くなって、煙が室内に出てきたら、フィルターのお掃除サインなので、わかりやすい。(何の宣伝だ。)
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あとは、シーズン終わって煙突掃除する時にどんくらい煙突内にススがあるかが見もの。
フッフッフ楽しみだぜ。
と言いつつ、多分秋ごろになって、寒くなったなーえーいしょうがないなーよっこらしょー一と煙突掃除し始めるんだろうな。
ま、そうゆう訳で、秋ごろになったら、煙突の状態をレポート出来ると思います。
多分。