口巻き花瓶を上から見たら。このゆがみがくせもの。

口巻き花瓶を上から見たら。このゆがみがくせもの。

吹きガラス花瓶 吹きガラス一輪挿し 手吹きガラス花瓶 ガラス作家花瓶 ガラス作家一輪挿し
ルリ色口巻きの一輪挿し

私は、ちょっとした歪み、ゆがみが吹きガラス、及び手作りの作の定義、かつ魅力だと思っているので、そのゆがみが醸し出す、感じが大切だと思っている。雰囲気とも言うか。
同じ歪みでも、ただ歪むのと、なんか見たくなる歪みがあって、ただゆがんだものは、あまりおもしろくない。
これは完全に、カンに頼るしかない判断だが、それでいいのだと思ってる。

話は変わるが、近頃、ネットショップも扱い始めたので、このブログと、ホームページ「私的な詩的吹きガラス」と、ネットショップと、更新すべきサイトが3つにもなってしまった。まったく、しまったな、という感じなのだが、やってしまったものはしょうがない。

そこで一応、3つのサイトの区切りをゆるやかだが、しておこう。

1.このブログは、なんでも書く。吹きガラスの事、焚き火の事、ロケットストーブの事、田舎暮らしの事、なんでも、好きな事を書き散らす。
2.ホームページ「私的な詩的吹きガラス」は仕事の事、割りと専門的な事や、日々の業務報告的な事、展示会、各所のお店に送ったもの、など吹きガラスに関する事。
3.ネットショップは、ショップであり、在庫管理所。

そんなとこです。

このブログだけでなく、ほかのサイトもよろしくです。

ホームページ「私的な詩的吹きガラス」

ネットショップ「モリナ透明硝子工房Glass Area」

吹きガラス花瓶 吹きガラス一輪挿し 手吹きガラス花瓶 ガラス作家花瓶 ガラス作家一輪挿し
口巻きの一輪挿し 赤

仙台光原社に行ってきました。

IMG_0979

曲がらない脚をムリヤリ車に突っ込んで午前3時に出発。
膝をアイスノンで冷やしつつ高速で福岡空港へ。

福岡空港に車を預け、仙台空港へ飛ぶ。

到着した仙台は信じられないくらい涼しく、灼熱の吹きガラス小屋で、猛暑耐性身体になっている私には寒いくらいだった。

脚を引きずりつつ光原社に到着。最後に二階に上がる階段という試練があったが、1段ずつ上がれば何とかなる事を発見してミッションクリア。

展示会にはたくさんの方が来て下さり、お話をしている間に痛みも忘れ、やっぱり無理にでも来て良かった。

夜、O氏と飲みつつ身体を暖めようと熱燗を頼んだが、どうも寒気が収まらない。
ホテルのフトンをかぶって早く寝る。

ポケモンような怪物に追いかけられて蹴っ飛ばす夢を見て本当にホテルの壁を蹴っとばしてしまい、夜中に大音がして隣の人すいません。どうもポケモンゴーのニュースを悪見してしまったらしい。

向きからして痛い方の脚で、蹴っとばしたらしいから、膝も何とか治ってきたのかもしれない。
膝を固定せず、少しずつ動かしたのが良かったのか。
あるいは仙台の寒いくらいの気候と、広々とした並木道が良かったのか。
とりあえず一安心。

IMG_0958

光原社さんでの展示のようすはこちらのインスタグラムのアイコンからどうぞ。

Instagram

モールド7寸皿

モールド7寸皿

  モールド7寸皿

今回のツボ替えで坩堝の巻口を改造したら、燃費がおそろしく良くなって一日30リットル後半の時もある。

将来的に、休みたい時にすぐ火を止められる窯への改造計画の一貫としての断熱実験の結果として実にいい結果が出てうれしい。

ただ

いい事があればもちろん、悪い事もある。

どうして燃費が良くなったかというと、ツボの開口部をなるべく狭くしたから逃げる熱が少なくなったという事なのだ。

で、巻ける生地の量の限界が少なくなり、たくさん巻けない。

結果この画像のように、7寸から8寸皿がぎりぎり出来る生地しか巻けなくなった。

一進一退、暑苦しい戦いは続く。

 

只今北海道釧路で展示会中です。

釧路市send webstore

釧路市send ブログ

鉄型シキ二題。(吹きガラスのコップのシキ)

鉄型シキ二題。

 
鉄型シキ二題。 

鉄型の底に入れるシキ、型の底の部分。

この二種類のシキを使い分ける事で、単純なテーパーの鉄型が、何種類もの製品を生み出す事が出来る。

ひょっとしたら無限かもしれない。

さらにこのシキを使う利点として、型に入れた時点で既に底が決まっている、という点。
つまり、中央が膨らんでやや高く作ってあるので、底をもう一回ならす必要がないのである。
ちなみに左側のシキは中央部が凹んで高台になるように作ってある。

型に入れてすぐにポンテに行けるので、仕事が早い。

Flower ponte フラワーポンテ 吹きガラスのポンテ跡の事で

Flower ponte

吹きガラスの底についてしまう、ポンテ跡の事で、ずいぶん悩みましたよね。

あなたはハートのようでいいと言い、僕はもっと別のにしたかった。

それが何か、ぜんぜん思いつかいないくせに、モンクを言った。

舩木先生のところで、鉄ポンテに出会ったけど、そのギザギザのあまりのかっこよさに、
僕はかえって引いてしまった。

それは全然ハートのようじゃなくてよかったのだけど、やっぱり僕向きじゃないのは明らかだった。

それで今はこんなふうです。

花のように、とあの時言えたらよかったんだ。

Flower ponte

モールド花瓶につゆくさを挿して。エムズギャラリーさんに出すもの。

 

  

モールド花瓶につゆくさを挿して。ノーマルなのにフィルターがかかっているような梅雨の朝。

シンプルなモールドの一輪挿し。

この生地で作るようになってから、モールドの筋が強くなったような気がする。
多分屈折率が少々変わったのかもしれない。

出来たての、この一輪挿しに最初ブーゲンビリアを挿してみたがあまり合わなかった。

やっぱり梅雨時にはツユクサが良く合う。

梅雨があけたらブーゲンビリアの似合う一輪挿しを考えよう。

itirinzasi2015612a

エムズギャラリーさんに出品するもの。

  

エムズギャラリーさんに出品するもの。

4モールドの水差しとショットグラス。

モールドの数が少ないと、内側に光がたまる感じになる。

モールドを入れたグラスに、水を入れるとまた感じが違ってくる事に気付き、ガラスと水の屈折率の違いという事に思い当たるようになった。

モールドの型に入れる時に少々加減がいるが。

ガラスの生地によって、使い手の受ける感じはずいぶん違うと思う。

まるいのとしかくいの。最近生地はこんな感じにしている。ちょっと極端なフィルターをかけたが。

ガラスの生地は同じように見えても実はいろいろあって、透明なガラスでも、窓ガラスと、瓶とは成分が違うし、工芸用のガラスという特殊な分野でも、薩摩切子などのカットガラスと、私たちのような吹きガラスとは、また成分が違う。

どうして違ってくるのかというと、ガラスの原料に混ぜるものによって、ガラスの性質は違ってくるからである。

ガラスというのは、ダイヤモンドなどの単体結晶体ではなく、いろいろなものが混ざった化合物である。

そしてその主成分は硅砂という、砂状のものが、主なのだが、それ単体では、よほど高温にならないと熔けてくれない。

そこで触媒として熔けやすくするものを化合物として加えると、温度が低くても、硅砂が熔けてくれるようになる。

カットガラスだと、鉛がそれであり、瓶などだとソーダ灰を混ぜる。

薪窯の焼き締めの器が、釉薬を塗っていないのに、ガラス質のように表面がてかるのは、薪の灰のカリ成分が粘土中の硅砂を触媒として熔かすからである。

従って、ガラスも初期の頃は、薪の灰から、カリ分を抽出し、硅砂を熔けやすくしていたらしいのであるが、それは大変な手間だったそうである。

さて、であるから、何が言いたいのかというと、ガラスの生地も同じように見えて、実は千差万別である、と言いたかったのである。

作り手としては、なるべく自分の好きな感じの生地を作りたい。
私は最近、この画像のように、硬くもなく、柔らかくもない、感じ、の生地を目指している。

と言っても透明なガラスだと、どこが違うのかわかりにくいかと思うが、人間の感覚というのは敏感なもので、実物を見て、触ってみると、「あ、このガラス柔らかい」とか、「ずいぶん硬い感じのガラスだな。」と違いが確実に判るものだ。

という事で、実物を触って見たい方は、6月18日から、鹿児島のエムズギャラリーさんで、展示するので、ぜひ触ってみて欲しい。