「昔作ったピッチャー」
これはちょっといかんかったなあ。と思いつつ、捨てるにはおしい、というのがたまにできる。
ちゃんとした作家のひとだったらぱーんと、割ってしまうのだろうけど私はそれができない。
だいたい家で使うことになるのだけど、そのうち「はて?どこがいかんかったけ?」・・・「なかなかよかのを作ったなあ。」と自画自賛していたりする。
物は使い出すと、別の道を歩き出すのではないかと思う。
どこに行くのか、もう作った人間でもわからない道を。
その尊厳があるからいったん作ったものはなかなか壊せない。でも壊すことも、ある。
(追記)作ったものを壊すことは作った本人にしかできない(世に出す前であれば)。
従って、作った作品を残すことは作家の責任でもある。