今回、光原社さんでの展示会にあたり「ゴーシュのコップ」のことを一言葉書に入れさせていただいた。
なかなか口に出して言うのも恥ずかしいので黙っていたが、私は独立してからずっと(あるいは吹きガラスを始めてからいつしか。)セロひきのゴーシュが家に帰ってきて、水を飲んだ時のようなコップを作りたい。と思ってきた。
はなはだバクゼンとしたイメージで、現実の答えは見つかりそうもないこの目標が果てのない制作の日々に合っていたのだろう。
私はこのイメージを抱き続け、いろいろなコップを作ってきた。
展示会をするにあたり店主の方から、案内のはがきに何か一言書いてみませんかと言われ、最初は辞退したのだが、今までのコップへの想いを人に伝えるよい機会かもしれぬと思い、一言伝えた。
(その内容を)断られなかったのは、店主の方のご厚意であろうが、おこがましくも一言入れさせていただいたおかげで、私の抱き続けてきたコップへのイメージを少しでも伝えることができるのではないか、と、嬉しく思っている。
こうゆうことはなかなか口では言えないことだから。