泡生地のいいところ、わるいところ。

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このところ泡ガラスをずっと作っている。

作っていて泡生地の以外な利点に今更ながら気がついた。

相変わらず窯は不調で、温度が上がらないのだが、泡にすると温度が上がらないほうが都合がいいのである。

泡生地にするとガラス生地が柔らかくなる。パンといっしょで泡がいっぱい入るとやわらかくなるので、低い温度でも成形しやすいのだ。

成形中に硬くなった作品をあぶり直すのにも、ふつうの透明なガラス生地に比べて、すぐに柔らかくなる感じがする。

アフガニスタンのヘラートというところで、薪をくべながら泡だらけのコップを作っているのを昔テレビで見たことがあるが、あれは温度の低い窯で、ガラスを作る合理的な方法だったのだ。

 

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ビンなどの再生ガラスを使って吹きガラスを作る時も泡生地にすることが多いのも同じ理由であろう。

さらに泡生地には不純物が入っていてもあまり目立たない。ポンテ離れがいい。などけっこういいところがあるのだ。

ただ泡生地のめんどうなところは、時間とともに泡がどんどん抜けていくので、同じ調子の作品を揃えるのがむずかしい。

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また、泡が抜けきった生地は気の抜けた炭酸水のようで面白くなくなる。なので泡が抜けたらまた重曹を入れて泡生地を作りなおさないといけないところが面倒くさい。

ルツボを2つとも泡生地にして、時間差で泡を作っておき、一方の泡が抜けたら、もう一方のルツボの泡生地を巻く、という時間差攻撃で作ったこともあるが、生地がなくなるまでずっと働き続けなくてはならなくて、このやり方を発明した自分を自分でうらみながら作ったこともあった。

 

 

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