岸田劉生の麗子像をぼんやり眺めていて気付いた。

これは愛だったんだな、と。

グロテスクだの、気持ち悪いだのと、言われがちな麗子像だけど、子供って、可愛いだけではなくて、こんな人間以前の本能をさらけ出す生き物だ。

それを誤魔化さず、正面から向き合って誠心誠意、表現したところが麗子像のすごさなんだ。

最近では奈良美智さんが描いている上目使いに睨みつけるような可愛さだけではない、こどもの本質をとらえた表現をされているのと、同じような苦しく、シビアな表現だと思う。

子供の本質を誤魔化さず、描ききることは大変苦しい作業だっただろうと想像する。

それも、愛があったからこそ描けたのだろう。

 

と、子供をもってみて初めてわかる麗子像であった。

 

子供が地球上最悪の生物であることの35の理由

 

 

 

 

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