夏は器で勝負。

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いや暑いですな。まいんにちさんじゅう何度とかで、頭が溶けてます。

こう暑いと、ついポカミスをやらかしてしまい昨日も、郵便局に出かけたら、職員の人がやたら私のお腹を見て話すので、なんだろ?と思ったら後で気がついたのだけど、ベルトをバックルに通さずに、外出したらしく、バックルがだら~んと垂れていたのですね。あまりの暑さゆえ、お見苦しいものをお見せいたし失礼致しました。
しかしこう暑いと言い訳も成り立つけど、私は冬に便座カバーをマフラーと間違えて、巻いて出かけた事があるので、いちがいに、暑さのせいだけではないのかもしれない。

で、暑いと上の写真のようなガラスのコップが涼しげで、夏らしくていいのですが、スイカを買ったら、下の娘がこのようなジュース入れを作ってほしいままにいろいろ飲んでいる。

人間の欲望というのはこのように限りなく肥大するものらしいが、スイカで収まってよかった。

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仙台光原社に行ってきました。

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曲がらない脚をムリヤリ車に突っ込んで午前3時に出発。
膝をアイスノンで冷やしつつ高速で福岡空港へ。

福岡空港に車を預け、仙台空港へ飛ぶ。

到着した仙台は信じられないくらい涼しく、灼熱の吹きガラス小屋で、猛暑耐性身体になっている私には寒いくらいだった。

脚を引きずりつつ光原社に到着。最後に二階に上がる階段という試練があったが、1段ずつ上がれば何とかなる事を発見してミッションクリア。

展示会にはたくさんの方が来て下さり、お話をしている間に痛みも忘れ、やっぱり無理にでも来て良かった。

夜、O氏と飲みつつ身体を暖めようと熱燗を頼んだが、どうも寒気が収まらない。
ホテルのフトンをかぶって早く寝る。

ポケモンような怪物に追いかけられて蹴っ飛ばす夢を見て本当にホテルの壁を蹴っとばしてしまい、夜中に大音がして隣の人すいません。どうもポケモンゴーのニュースを悪見してしまったらしい。

向きからして痛い方の脚で、蹴っとばしたらしいから、膝も何とか治ってきたのかもしれない。
膝を固定せず、少しずつ動かしたのが良かったのか。
あるいは仙台の寒いくらいの気候と、広々とした並木道が良かったのか。
とりあえず一安心。

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光原社さんでの展示のようすはこちらのインスタグラムのアイコンからどうぞ。

Instagram

ガラスの写真は難しいがデジタルで良かったのか。

デジカメになってからDM用の写真を自分で撮る事が多くなった。

ガラスの写真は難しくて、イメージどおりになる事はなかなかないので、撮った画像をすぐに確認できるデジカメは助かる。

しかし、誰かが、デジタルカメラでは、「空気感」は絶対出せない。

と、言ってて、確かになーと思う。

なんというか、ハイライト部や、黒いベタ部が、単純に潰れてしまって、なんの雰囲気もない感じはする。

今回の写真は、初夏っぽく、明るくしたかったのだが、ただ単に白くなってしまって少々心残りである。

そういえば山下達郎さんが何かのインタビューで、アナログからデジタルレコーディングに移行する時、大変な苦労をされたそうで、
デジタルだと、理想とする奥行きが出せない。とおっしゃっていた。記憶で書いているので、表現が違うかもしれないが、音が小さくなった時感じるアナログでのノイズは気持ちがいいけど、デジタルのノイズだとヒトは不快に感じてしまう、そうである。

写真で言うと真っ白な部分や、真っ黒な部分のザラザラとした、「ノイズ」から、人間は何かの情報を感じている、のだろう。

確かに人間の感覚はそれぐらい鋭敏だと思う。

だから、と言って、今回のDMの写真には空気感が無いからダメ。とか言ってたらもう間に合わないので、使うしかないのである。
幸いにして、吹きガラスは手作りなので、純アナログである。いわばデジタルの反対の極に位置しているのである。

と言う事で、やはり、現物を手に取っていただくのが、一番と言う事であろう。

(すいません。宣伝でした。)

エムズギャラリーDM写真
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カメラマンもいる。

森永硝子工房グラスエリア宣伝広報部万年係長補佐(まったく出世する意志なし。だって給料上がってからリストラされたら自殺するしかないし)の本日の業務はDM用の写真撮影。

おおむね時給500円ぐらいだろう。

毎回撮影のたび、背景と下に敷く、白っぽいもの、をどうしようかと悩むのだが、今回はシーツを使ってみる事にした。
折シワを消す為、一回洗濯してから脱水せずに乾かす。

めんどくさいが、天気が良いのですぐに乾いた。

写真は今回気に入っている作品。

なかなか良い色が出た。

茶色の還元剤でカーボン入れすぎて泡が吹き上がって蓋を持ち上げてきたのには、泡食ったけど。

 

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グラスを冷凍しても大丈夫です。ただしビール入ったままはやめときましょう。

お問い合わせがありましたので、お知らせ致します。

Q. 耐熱ではないので急激な熱変化は避けるよう書かれておりますが、
その点で質問がございます。

私は普段微発泡のワインをよく飲みますが、グラスを冷凍庫でキンキンに冷やして飲んでおります。

このようにグラスを冷やすことは可能ですか?(S様)

A. グラスを冷凍庫で冷やす事は問題ございません。

私もよくコップを冷凍してビールを飲みます。

ただ、いけないのは、冷凍したコップに熱湯を入れる事です。割れない事もありますが、割れるほうが多いです。

鹿児島では、焼酎をお湯割りで飲みますので、氷を入れてロックで飲んでいて、次はお湯割り、と、お湯をドバッと入れて割った、と言う方がたまにいらっしゃいます。

工業製品のグラスは、このような荒っぽい使い方をしてもあまり割れないので、私のグラスも大丈夫だと思われる方もいらっしゃるのですが、私のグラスは工芸用のガラス生地を使っておりますので、一応ご注意として、耐熱ではないので急激な熱変化は避けて下さいとの説明を一文入れております。

ですので冷凍するだけなら大丈夫です。

ただし、薄いグラス、たとえば見た目がいかにも華奢な、足の細いワイングラスや、ごく薄く作られたビアグラスなどは、わずかな衝撃で、割れてしまう事がありますので、そのようなグラスを冷凍することは、絶対におやめください。

仮に冷凍庫の中で、割れたりすると、危険です。

薄いグラスは、冷凍せずに楽しみましょう。

ビアガーデンで、キンキンに凍らせたジョッキに入れたビールが出てきますが、あのジョッキは相当分厚いです。

あれくらいの厚みがあるから、冷凍して、キンキンに凍らせたジョッキで、荒っぽく「カンパーイ!」ができるのです。

それから、グラスに張り付いた氷を無理やりはがすとか、冷凍庫の壁に強くくっついたグラスを剥がし取るなど、物理的にむやみな事はお避けください。

ガラスは、比較的、外から叩かれる、などの衝撃には強いのですが、反面、内側からの衝撃、あるいは引っ張る力には弱いです。

(昔の、漁業用の浮き球がガラスで作られていた事を、思い出して下さい。
あれは、ガラスの、外からの衝撃に強く、かつ加工しやすく、内部を空洞に出来る、という利点を最大に利用した製品です。
そして、外からの力に強い、球体である、という点も、強さに貢献しています。)

(また、板ガラスを利用した作品を作るアーティストは、ガラスが引っ張る力に弱い事を利用し、板ガラスの端部をペンチでつかんで引っ張り取る事で、魅力的なエッジを作り、作品にしています。)

ビアジョッキの取っ手や、ワイングラスの脚部、あるいは、薄めに作られたグラスなどは、見た目どおり構造的に弱いので、もし、くっついた時は、ガラスの周りの氷ごと化石を掘るように剥がすなどして、丁寧に扱って下さい。

ついでながら、当然ご存じだとは思いますが、中に液体が入った状態で、凍らせると割れますので、ご注意下さい。

例外的に、ウオッカなどの、アルコール度数が高いお酒は、冷凍しても凍らないですが、ビールぐらいのアルコール度数の低いお酒は凍ってしまいます。

ビンのまま凍らせると、水は凍ると膨張しますので、冷凍庫の中で割れてしまいます。

私もうっかり、瓶ビールを早く冷たくしようとして、そのまま忘れてしまい、見事に冷凍庫の中で、割れてしまった事があります。

もちろん、水を瓶に入れて凍らせても、見事に割れます。

勇気のある方は、ガラス瓶に水を入れて実験してみてください。

水が凍りはじめてしばらくすると、瓶にヒビが入るのを見れます。

それはコワイ!という方は、ペットボトルに水を満タンに入れて凍らせて見て下さい。

一晩置けば膨張したペットボトルが出来上がります。

水はもちろん凍りますが、基本、アルコール度数の低いお酒は、水と同じように凍ります。

ですので、ビールが一番凍りやすく、次に、ワイン、日本酒といった順番でしょうか?
ビールが余ってもったいないから、と、グラスごと冷凍するのはやめましょう。

ワインは産地の違いにより、度数が変わり、度数が低いのもありますので、気をつけてください。

日本酒は冷凍庫の温度によるでしょうが、凍りにくく、みぞれ酒、という飲み方もありますね。

ウオッカは、寒いロシアで凍らないように度数を高くしたお酒を作ったのだ、という説がありますが、どうなんでしょう?

いずれにせよ、ガラスは急激な温度変化や、衝撃には弱い、という点に、ご留意いただき、ゆっくり、ゆるやかに、穏やかに、取り扱って下さればよろしいかと存じます。

長くなりましたが、以上の点をお心にお留めいただいて、ご存分に冷やしてお楽しみ下さい。

ぐい呑を凍らせて日本酒を呑んだり、ショットグラスを凍らせてウオッカを飲むのもいいですね。

(S様 お送りした最初のメールが送れずに返ってきました。メールアドレスの綴り違いと思われましたので、正しいアドレスを推定して送り直しましたが届いたでしょうか?お差し支えなければ私の以下のアドレスに直接メールを送って下されば幸いです。mori@morikoppu.com)

こんな暑い中ガラス小屋の中は地獄で当たり前

「くっそー!暑い、熱い!」と

汗を吹き飛ばしながらコップを作っていると、
後ろから声が、
「そんなに暑いんなら、サラリーマンとかなればよかったじゃん」

びっくりしたが、夏休み中の下の娘がいつの間にか背後にいたらしい。

「シャツ着てクーラーとかつけて」

ごもっともだが、「そんならお前がなればいいじゃん」と言ったら、

「いやだ」

「なんで?」

「なんとなく」

たしかにまあなんとなくごもっともではある。

しゃべりながらであったが、かっこ良くコップの口を仕上げに広げようとしたら、

あぶり方が足らず失敗。

「失敗だね」

と一言、

去ってゆく。

後ろからえらそうにゆうーな!

と言おうとしたが、もうそのへんにいない。

 

只今北海道釧路で展示会中です。

釧路市send webstore

釧路市send ブログ

ガラス✕布✕土 展 なかお画廊さんで

エムズギャラリーさんでの展示会も無事に終わり、搬出完了。

うっとおしい、雨の多い天気の中、お越しくださった方々、ありがとうございました。

直接、お会い出来なかった方々に、この場を借りて、改めてお礼申し上げます。

「ありがとうございました。」

もし何か、不都合な点がありましたら、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。

たとえばコップの底に10円玉がひっついていた、などでしたら、すぐにお取り替えいたします。

 

さて、次は熊本のなかお画廊さんで、布の方と、焼き締めの器の方と三人展。

このペースで一年中仕事をしていたら大豪邸が建つ、かもしれないのだが、悲しいいかな、忙しいのは夏のこの季節だけで、あとは静かなものです。

 

ついでにホームページも更新しました。

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Flower ponte フラワーポンテ 吹きガラスのポンテ跡の事で

Flower ponte

吹きガラスの底についてしまう、ポンテ跡の事で、ずいぶん悩みましたよね。

あなたはハートのようでいいと言い、僕はもっと別のにしたかった。

それが何か、ぜんぜん思いつかいないくせに、モンクを言った。

舩木先生のところで、鉄ポンテに出会ったけど、そのギザギザのあまりのかっこよさに、
僕はかえって引いてしまった。

それは全然ハートのようじゃなくてよかったのだけど、やっぱり僕向きじゃないのは明らかだった。

それで今はこんなふうです。

花のように、とあの時言えたらよかったんだ。

Flower ponte

角花瓶2種 希少種 (エムズギャラリーさんに出すもの。) 

今、色壺に入っているのはラムネ色。

ラムネ瓶の色にしては濃いが、上に透明を巻くと丁度いい色になる。

最初下のほうにラムネ色を巻いたが、「あ、濃すぎたかな?」と思って、逆にしてみた。つまり、首にラムネ色、下の四角部分が透明である。

ところが、さまし窯から出してみると、そんなに濃くなかった。

意外といい感じである。

でもこれは一個しかない。

これがコインとか、切手とかだったら希少種で、ばかのように高い値段がつくのだが、作った本人が自らばか高い値段をつける訳にもいかず、残念。

希少と言えば、近ごろガラスの色原料を調べていたら、希少重金属が良く出てくるが、けっこう体に悪いらしい。セレンとかコバルトとか。

希少金属、つまりレアメタルだが、最近はますます希少になり、ガラスの原料価格もどんどん上がって困りものである。
特に「金」が高い。
もともと高いのだから、どこかの欲深な誰かが買い占めてとっくに市場から無くなっても不思議はない希少金属なのだから、まだ出回っているのがキセキなのかもしれない。

ちなみにウチにある希少食料、ポテチとか、甘いものとか、トマトとか、まれには削りたてのかつお節、などはあっという間になくなる。

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