股火鉢という言葉をご存じであろうか?
これは寒いときにあまり寒いので、火鉢を股の間にかいこんで、あったまろうとすることであるが、鹿児島も梅雨があけてあんまり暑くなってくると、股扇風機というのが出てくる。
これはまあ、だいたいわかるだろうけど、あまり暑いので、せんぷうきを、またの間にかいこんで、ひとり涼しくなろうというもので、かっこ悪いのもあるが、涼しさをほしいままに一人じめにしているので、だいたい女房、子ども達に不評である。
あさましいことに子どもが、最近これをまねし始めて、机の下に、自分専用のせんぷうきを、置こうとする。
子は親の背を見て育つというが、こいつはいったい、親の何を見ているのであろう。
将来、年頃になって、またせんぷうきをしているお姿が、お父さんそっくりと言われては、子どもがフビンなので、ひそかに没収するつもりだが、見つかって醜い争いになるかもしれない。