ロケットストーブの暖かさは? (薪ストーブとロケットストーブの連結。)

さて、今日はちょっと長文を書いてみようと思う。

山の家のロケットストーブの改造も一段落したし、吹きガラスの窯で、薪と炭を使う試みもとりあえず、一段落、という感じで、次の段階へ行く前に、薪、炭の燃焼で、今自分なりにわかってきたことを、まとめておきたい。

1.薪ストーブとロケットストーブは連結できるか?

タイトルに「ロケットストーブの暖かさは?」と付けたとおり、実は山の家に作ったロケットストーブは、とても寒い日に、山の家全体の部屋を暖めるのは、ムリだった。
15畳以上の広さの空間で、床も壁も天井もスカスカで、隙間だらけなのだから当たり前といえば当たり前。

もともとロケットストーブの本にも、ある程度密閉された空間でないとロケットストーブには向いていない、(*1)と書いてあったので、覚悟はしていたのだが、とにかくロケットストーブを作ってみたかったかのだから、少々寒いのは自分は我慢できる。(やせ我慢。)

だが寒い冬の朝、学校に行く子供たちや、冬になると足先がしもやけになる相方の事を考えると、家の中は暖かくしておきたいのである。

で、ふと思いついたのが、フィードチューブ(焚き口の薪入れ部分)を鉄板製の薪ストーブにしてしまえば、直火で暖まるので、今よりずっと暖かくなるんじゃないか?という事だった。

それに鉄板製の薪ストーブは立ち上がりが早い。

(ロケットストーブはじわじわと暖かくなって来るので、寒い朝、学校に行く子供たちの為に部屋を暖めておきたいときはすごく早起きしないといけない。約、1,2時間はかかるか。)

もともと、山の家のロケットストーブは、フィードチューブ内で、ある程度薪を燃やすように作ってある。

フィードチューブの燃焼について。

ならば、フィードチューブを時計型ストーブなどの鉄板薪ストーブにして、今のロケットストーブをそれの煙道としてつなげてしまえば良いではないか?

つまり、こう。

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いきなりの完成形でわかりやす過ぎるが、実はここにいたるまで、かなり苦労した。

自分では、こんな感じで、こんなもん楽勝でできるぜ。あっと言う間に完成さー。と、夕方から山の家に材料を持ち込んで、工事にかかり始め、よっし!夜には薪ストーブでポカポカさー。とにやにやしていたのだが、結局12時になっても、満足に燃えず、寒い体でフトンにもぐるしまつ。

原因は薪ストーブの煙突口をそのまま、ロケットストーブの焚き口(バーントンネル)に繋げようとした事。

これがまさに失敗例。
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鉄板薪ストーブの円筒形の煙道部が、狭くて、高さも高すぎ、空気の流れを遮断してしまい、薪ストーブからロケットストーブへのスムーズな空気のつながりができず、どんな焚き方をしてもロケットストーブに煙が流れず、家の中がケムリだらけになってしまった。もう目が痛い程。

で、新品のストーブを改造するのは気が引けたが、思い切って煙道部を取り外し、四角い穴を開けた!

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そして新しくレンガでバーントンネルをL字に作り直し、耐火断熱レンガを加工。段差、ストレスのない、スムーズな空気の流れを作ってやる事にした。

鉄板薪ストーブとの隙間は粘土に灰を混ぜたモルタルで埋めてつなげる。

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(右側がロケットストーブへの入口、奥が薪ストーブの煙の出口。L字の結合部を裏から見たところ。
点火時にはここから点火し、右側のバーントンネルへの炎の流れを十分に作ってやるとよく燃える。)

これでやっと燃えるようになったのだが、今度は燃え方に難あり。

薪ストーブの扉を閉めて、空気穴をいっぱいに開けて燃やそうとしても、すぐに火が弱くなって、しまいには消えてくすぶってしまう。どうしたらいいのか?

またまたいろいろいじるうち、扉を開けっ放しにしておくと、よく燃える事に気付いた。
しかし開けっ放しだと、煙が室内に逆流してくる。でも閉じたら火が消えそうになる。

こりゃどうしたもんかいのー、と座り込んで考えるに、どうも扉に付いている空気口だけでは、空気量が不足している。という事であろう、との結論に達した。

通常の薪ストーブの焚き方をしているのでなく、ロケットストーブに連結している→ロケットストーブは空気をたくさん吸う→今の扉に付いている空気口は狭い?→ならば空気口を広げてやれば良い。

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こうして扉を半分にカットし、下半分を開けておくことで、ようやく安定して、燃えてくれるようになった。

カット位置を決めるには、扉を全開にした状態で、適当な板を上からシャッターのように降ろしていくと、煙が室内に逆流せず、きれいに吸い込まれてゆくところがあるので、その線でカットした。

上側の小窓にはガラス窓が付いていたのだが、どうやってもここは煙がくるくると対流する位置にあり、すぐにヤニで黒くなって見えなくなってしまうので、あとで鉄板を加工して窓にしてしまった。炎を見たい時は取り外して見られるように。
結果、ガラス窓がいらなくなってしまい、勿体無い事をした。

ま、とにかく、やれやれ、やっと出来た。

メザシを焼いて、ショーチューで乾杯。
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あー暖かい。

2.ロケットストーブに太い薪。ロケットストーブの欠点を解消。

ロケットストーブは大変エコロジカルなストーブだが、欠点もある。

薪をしょっちゅう入れないといけない、暖かさの立ち上がりが遅い(ロケットマスヒーター型の場合)この2つが代表だと思う。で、今回、鉄板薪ストーブをつなげる事でこの2点がある程度、解決できた。

薪は径20センチ、長さ6、70センチぐらいのメガ薪も入るので、突っ込んでおけば世話はあまりいらなくなった。

(薪ストーブ奥からL字に作ったバーントンネル部。炎がロケットストーブ側に吸い込まれてゆく。)

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立ち上がりの遅さも直火で暖まられる所が増えたので、ある程度は解消できた。
ただし、ヒートライザー直下のバーントンネルを十分に暖めてから、火をだんだんと、薪ストーブの扉付近まで、誘導して来ないと、普通の薪ストーブの焚き方にならない所が難点ではある。
そのかわりヒートライザーとバーントンネルが十分に暖まり、ストーブの引きが決まってくると気持ち良いように燃えてくれる。

こうなってくると、薪ストーブ内のどこで火を焚こうが煙は逆流することなく、ロケットストーブに吸い込まれてゆく。

そして、薪ストーブの底から、バーントンネルにかけて十分に熾き火を敷き詰めておくと、ススの出やすい杉などの薪もあまりススを出さずに燃える。熾き火の上でススが燃え尽きてしまうのだ。

この燃やし方は、先日あった地域のもちつき行事のとき、お年寄りの方が、薪かまどで煙をほとんど出さずに、実に上手に火を扱っていらっしゃるのを見て気付いた事だ。
この状態で空気をうまく導入し、ススを燃やし切るような燃焼をすれば、吹きガラス炉の更なる高温化も可能ではないだろうか。

そしてロケットストーブはヒートライザー直下のバーントンネル部が一番温度が上がる事も、先日の実験でわかったし、

一番簡単なロケットストーブの作り方。

これらを組み合わせて炉を作れば上手いこと行くかもしれない気が今している。

3.今回買った鉄板薪ストーブ。

今回も前回、ホーロー製煙突を買った北海道、小樽の「新保製作所」さんの、薪ストーブにした。
名前がヒートエース。鉄板も厚めの長持ちしそうな薪ストーブだ。

このヒートエースの三面ガラス窓バージョンにしたかったのだが、人気らしく、納期が少しかかるようなので、前面扉だけ、ガラス窓のやつにした。
結果、前述したように、ロケットストーブに連結して燃やす私のやり方だと、丁度ガラス窓の高さのところで、煙が対流して、ガラス窓がすぐ黒くなってしまったであろうから、三面窓にしたら悲しかったかもしれない。

新保製作所さん良い会社です。ありがとうございました。

「北の国より愛を込めて、薪ストーブの新保製作所」

そして勝手に改造してごめんなさい。しかし性懲りもなく今度は床下空気導入口を、切り取った煙道部を使って作ろうと画策中です。

さて、お湯も湧いていい感じに暖まってきました。

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最後に、ロケットストーブの本の中から、Q&A "火急”の質問部分を一部引用して、終わりとします。

長々と読んで下さってありがとうございました。

(*1 ロケットストーブ Rocket Stoves to heat cob bildings より引用)

Q1 ロケットストーブはどんな種類の建物も暖められるの?
A1 (前段略) 〜しかしロケットストーブは、様々な種類の金属製ストーブのように、さっと急速には熱を放射しないので、もしあなたが寒空の下、すきま風が漏れる、断熱効果のよくない家に住んでいたら、もっと放射熱を出せる、正面に立って体を暖められるような、他のバリエーションを考えたほうがいいでしょう。

Q2 ロケットストーブの設置に適さない場所とは?
A2  (前段略)〜木工所などの職場では、作業者はほとんど座っていません。こういう場所では、蓄熱する代わりに、たくさんの熱を放射するストーブを使って、ストーブの近くや遠くに移りながら、素早く快適な暖かさが感じられる方が良いでしょう。納屋のようなあまり密閉されていない大きなテントのような生活空間では、ロケットストーブの周りの土が暖められる前に熱を奪われてしまうので、直接ドラム缶の中で、薪を焚き、熱を放射できるストーブとか暖炉の方がいいでしょう。

一番簡単なロケットストーブの作り方。(ポケットロケットストーブ)The simplest pocket rocket stove.

バイクツーリングにも持っていけるコンパクトなロケットストーブ 。耐久性の高いステンレス仕様。

ついに!というか、とうとうここまで来たかという程、超簡単なロケットストーブを作ってしまった。

いや、「作る」という言葉も大げさ過ぎる。

ただ缶の中に煙突を突っ込む、だけである。

外で作業をしていてアラレが降り出し、あまりの寒さにそのへんにあったペール缶に薪を突っ込んで燃やしていたのだが、下に穴を開けていないので、よく燃えない。

そこでふと思いつき、余っていたステン煙突をナナメに突っ込むと!

注意!

煙突を突っ込む時、絶対に煙突を覗き込みながらしないで下さい。

ヤケドします。

 

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急にすさまじく燃え出した。

もうびっくりするほど燃えるのだ。

すさまじい勢いで煙突が火を吸い込み、赤い炎がまさにロケットの発射のようにゴウオーと音を立てて吹き出す。

不用意に覗きこむと顔をヤケドをするオソレがあるだろう。

煙突をナナメに突っ込んだ事で、底に隙間ができ、そこから空気が勢い良く(薪の間を通って)吸い込まれる事で、このように強烈な燃焼が起きたのだ。

さらに吸い込まれる空気は、燃えている熱い薪の間を通る事で暖められ、効率よく燃えるのだろう。

とにかく、すごい!の一言である。

こんな単純な事をどうして誰も思いつかなかったのだろう。

ガソリンスタンドでペール缶をもらってきて、ホームセンターで煙突を買ってきて突っ込むだけである。

お金が勿体無い、という人はモウソウ竹の節を抜いて、突っ込んでもいいだろう。

効果の程を見るには十分だ。ペール缶の底に穴を開ける必要もない。とにかく加工は一切必要がないのに、これだけ劇的に変わるのだからビックリする。

ぜひ騙されたと思って、一回やってみてほしい。

ちなみにロケットストーブのマニュアル本に出てくる「デトロイタス」製のポケットロケットは、元祖、単純構造ロケットストーブだが、それでも、穴を開けたり、とかの加工はしたようだ。

絵で描くとこんな感じ。

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私のロケットストーブ、「私の」というのもおこがましい気がするが、

最後には煙突の根っこ部分が真っ赤になってきた。

これはつまり、ロケットストーブの燃焼はバーントンネル部分の、空気を取り込みつつ燃焼して、排気されていくヒートライザー直下が一番温度が上がると言う事の証明だ。

そして、燃えている薪の間を通り、空気が暖められてバーントンネルに向かうと言う事は、一次空気がすでに暖まっているので、更に良い燃焼を生む事になるんだな。

実に上手い具合にやっている。

完全燃焼に近い燃焼をするというのもうなずける。(竹や杉などの油分の多いものはさすがにススが出るが。)

これをうまく利用すれば高温の炉の設計もできるのではないだろうか。

このやり方は構造が超単純なだけに、ロケットストーブの燃焼のしくみを捉えるのには最適であった。

外で、寒い思いをしながら作業している人にぜひ試みてほしい。

ペール缶でなく、ドラム缶ならば更に暖かいと思う。

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ついでに動画もつけてみた。短いのでまあ見てくんさい。

「デトロイタス」〜道路脇などに廃棄された車・車の部品などの山。私たちの車社会・移り気な消費社会の残余物。

追記 その後、ステンレス缶と、厚め(肉厚5ミリ、内径110ミリ)の鋼管で同じ事をやってみたが、なかなかうまくいかなかったので、理由を考えるに、・・・

ロケットストーブの点火の絶対条件。A necessary reguirement of RocketStove ignition

吹きガラス窯での薪と炭の使い方。(いにしえのマエストロのように)

今年から吹きガラス窯で薪と炭を焚いているが、近ごろやっとパターンが決まってきたようだ。

最初の頃はやみくもに焚いて、ススとケムリが出るばかりで、ずいぶん無駄も多かったが、少しは賢くなった。

さて、まず、朝一番にダルマの底の灰をかき出し、窯前を掃除する。

そして、小ダルマに炭を1,2本投入。

次に、小ダルマのガスバーナを点火する。
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それから大ダルマに細めの薪を一本投入。余熱で窯内は十分熱いので、しばらくすると薪がくすぶりだす。

そのケムリは小ダルマに流れて、小ダルマ内できれいに燃焼してしまう。

大ダルマの薪が燃え尽きて熾き火になったら、次の薪を投入。またケムリを出して小ダルマ内で燃やす。

そうやって、繰り返し薪を燃やすうち、大ダルマ内では、大量の熾き火ができる。

その熾火を長い火箸でつかんで小ダルマに移動してまた燃やす。

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こういう感じの繰り返しで、ガスバーナーはごくごく絞っていても、小ダルマ内は高温を保つ事ができる。

熾き火は大量にできるので、小ダルマに入りきらない分は、ペール缶に入れて蓋をすれば酸素がなくなり、消し炭ができるので、それを家の火鉢で使用する。

このように、何というか、吹きガラスの仕事をしつつ、炭作りもできるというパターンが形成されつつあるのが、何かいい。

かっこ良く言えば、「カーボンニュートラル」な、炭素固定をやっているわけだ。

更に、このパターンでいくと、小ダルマ内がケムリが自燃するほど熱くなれば、ガスを止めても無煙炭焼き窯ができる。

温度が下がればまた適宜、小ダルマに大ダルマの熾き火を移動させればすむ話である。

これからの課題としては、ススの出やすい油分の多い杉や竹を入れすぎると、黒いススのケムリが出る事だ。

だが、逆に、このススを完全に燃やしきる事ができれば、
更なる薪ガラス炉の高温化が出来る筈だと思っている。

まあそういう訳で、薪を燃やしつつ、リサイクルグラスを熔かして、ルネッサンススタイルのワイングラスなど、作っていると、古(イニシエ)のマエストロになった気分で仕事ができて大変気分が良い。

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さて、ここからは、まあ宣伝だが、

このワイングラスは、ただ今開催中の、鹿児島市のシーズギャラリーで展示しているので、気に入っていただけたら、お買い求め下されば幸いである。

木質ガスの燃焼。動画つき。

ようやく寒くなって吹きガラスの仕事も楽になってきた。

と思ったら、今日は蒸し暑くて小屋内は30度。夕方から雨が降りだす。

木質ガスの燃焼は水素ガスの燃焼が多いように思う。

動画を撮ってみた。

透明な炎でふわふわ燃えているのが、木質ガスの炎だ。

木質ガスだけでは温度が上がらないので、プロパンガスも、ごくごく絞って燃やしているが、赤い炎がプロパンガスの炭素が燃えている炎である。

ガラスを熔かすのには赤色の炎が良いという。(輝炎、というらしい)

つまり、炭素が燃えている状態がガラスの加工をしやすい炎という事だ。

ガスより、灯油、灯油より、重油が吹きガラスの作業はし易いというのも、炭素分が多いほうがガラスをよく熔かすということだ。

という事は、炭素がほとんどない、水素ガスの燃焼は吹きガラス向きでないという事になる。

まだまだ、課題が多いようである。

昔はいい時代ではあったが「〇〇が欲しいのですが・・・・」というと、オレに聞け!みたいなオヤジが出てきて、「なんにするんだ!」と聞かれ

気がつくと、萩の白い花が散り始めている。
不思議に咲くのも散るのも静かな花で、昔の日本人はそんなところを秋の花として愛したのだろう。

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今はコスモスが秋の花になってしまったが、花札にはできないな。

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さて、今日は少し時間があったので、買っといた小型ファンの結線をして、使えるようにする。

薪炭ガラス窯はエアを強制的に入れた方が温度が上がるようなので、流量の大きなACファンをオークションで手に入れといたのだ。

一つはカタツムリ型のシロッコファン、もひとつはふつうのACファンだ。

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近ごろは、こういうパーツがネットで手に入れられるようになって、わたしみたいな、自分でやるぜ派にはいい時代になったもんだ。
その他の政治経済とかは近未来的な退廃的崩壊状態だがそこがまた近未来的ではある。

昔はいい時代ではあったが、私の少年の頃はホームセンターすらなく、こういうコマい部品を買うのにも、地元の業者しか入らないコアな卸売専門業者に覚悟を決めて入り、「〇〇が欲しいのですが・・・・」というと、オレに聞け!みたいなオヤジが出てきて、「なんにするんだ!」と聞かれて、いや、あんたに言ってもわからんだろ、オレみたいな非常識な使い方、とも言えず、適当な分かりやすい言い訳をしつつ買うのが苦痛だった。値段も、最後におっさんが分厚いカタログをめくって調べるまでわからんし、結局以外に安かったりするのだが、とにかく手に入れるまでの過程が大変だった。

だからパソコンの画面で、値段と寸法を確認しながら買える、というのは、もう、理想的なのですね。
その分、余計なものまで買ったりするが。

そういう事で、すぐに、強制ファン、つまり薪、炭用の電気フイゴがすぐにできてしまった。

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さてさて、シロッコファンと、普通のACファンを並べて、風量実験してみよう。

以外な事にシロッコファンはその、いかにも大風量があります!という外見からは期待ハズレな風量であった。

普通のACファンのほうが、少し、風量体積は勝ってるのではないかと思う。

ただ、シロッコファンのほうが、風が絞られてて吹いてくるのはいいのだが。

あとは、明日、実際に焚いて実験するしかあるまい。

シロッコファンのほうが高かったんだがな。

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吹きガラスは化学反応を起こしながら作っているのだ!カリガラスへの挑戦なのだ。

もう彼岸も過ぎたから、これでやっと鹿児島も涼しくなったと余裕で仕事してたら、いやなんか暑くないか?と温度計見たら40度越えてて熱中症になりそうになった。

エムズギャラリーの個展も無事に終わって、少し気が抜けたが、次があるので、やっぱりずっと作っている。

相変わらず炭と薪とガスで焚いているのだが、だんだんコツもわかってきて快調である。

M'sギャラリーのK矢さんが、今回出したコップを触って「ツヤツヤしてますね〜」

とおっしゃっていたが、自分でも「なんか今までと違うなー」と思っていたので、人に気付いてもらえると嬉しい。

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表面にもう一枚、膜があるような、感じがするくらいツヤツヤしており、手触りもなんか柔らかい。

多分これは想像だが、薪を焚いていて、薪に含まれるカリ成分が、ガラスと反応し、表面が釉薬がかかったような状態になっているのではないか、と思う。

ボヘミアガラスが、カリガラスの代表だが、カリガラスというガラスは、ソーダガラスや、鉛ガラスと比べ、融点が高く、キラキラしているのが特徴である。

昔見たことのあるカリガラスに、今回の薪ガラスは似た光り方をするように思う。

1000度を超える温度で、作っているのだから、そのような化学反応が起きていてもおかしくはないと、思うのだが。

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ガラスという、不思議に透明な器が生まれた事の不思議もあるのだが、 今回は、薪と炭を使った吹きガラスを始めてしまった事による、燃焼の不思議の、訳のわからなさがメインの気持ちだ。

KTSさんの取材の補足を書いたが、もう一つ、今回のエムズギャラリーさんの展示会で説明しておきたい事があったのだった。

エムズギャラリーさんの葉書に、

「ガラスの謎に改めてとらわれてしまった。

シルクロードを渡ってきたグラスを、しげしげと眺め続けた人のように、

本当にわからない事だらけになってしまった。」

と書いたが、

ガラスという、不思議に透明な器が生まれた事の不思議もあるのだが、

今回は、薪と炭を使った吹きガラスを始めてしまった事による、燃焼の不思議の、訳のわからなさがメインの気持ちだ。

 

なぜ炭は炭素の固まりなのか、

木が炭素の固まりになる過程で、失われる木質ガスはどれほどのエネルギーなのか、

燃焼の為の空気は入れれば入れるほどいいのか、

それとも空気を入れず、強還元状態のほうが、ガラスはよく焼けるのか、

赤い炎と、白い炎のどっちがガラスの芯まで焼けるのか?

と、いう具合に、ギモンが次から次へと浮かんできて、もうすべてが訳わからなくなってしまった、

と、言う事を今回の葉書では言いたかったのである。

会場にいて、説明できたら良いのだが、今回は窯に火が入っているので、ギャラリーに詰められず、その辺の説明ができないので、ここで説明しておきます。

しかし!

訳が分からないが、確実に判る強みを吹きガラスという仕事はもっている事に気付いた。

吹きガラスの作業をしていて、棹の先のガラスをあぶっている手応えで、窯の状態を感じる事ができるのだ。

「あ、これはもう(ガラスが)柔らかくなってきているな!」

という手応えは、棹を回している力ぐあいで指先が微妙に判断できるのである。

つまり、吹きガラスという仕事は、窯の状態が判断できるゼーゲルコーンを棹の先に常につけている、

という常時、ゼーゲルコーン状態である。という事だ。

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これはつまり、

訳のわからん窯の状態を、

常に判断できるセンサーをもっているという事になる。

これは、すごい事ではないのか?

訳のわからん窯の燃焼状態を指先で判断できる!

という事なのだ。

 

むうー、すごおい事に気付いたのだが眠いのでこのへんで今日は終わり。

 
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あなたも多分勘違いしている遠赤外線の勘違い。遠赤外線を使いこなすには。

さて、今日も炭火吹きガラス炉は快調である。

この炭火のじわっとくるあぶりは実にやりやすい。

特に鉢、ボウルをやる時に、身の中程がじわっと柔らかくなるので、ゆるやかな曲線をたもちつつ、広げていくのが大変やりやすいのである。

もう、前のガスバーナーだけのあぶりには戻れないかもしれない。

あぶりたいところをピンポイントであぶれる小さなバーナーが炉内にあるようなものなのだ。

 

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ところで、この炭火効果だが、前の記事で言ったように、どうも私は遠赤外線というものを勘違いしていたようだ。

 

吹きガラスで薪と炭を使ってみたら。

 

遠赤外線効果というと、なんとなく、遠くまで暖かさがじわっと来ること。

と思っていたのだが、それは違う。

炭火の遠赤外線は近ければ近いほど、対象物(炭火焼きの時の食材や、吹きガラスの時のガラスなど)を暖める効果があるのだ、とわかった。

 

 

吹きガラスを炭火でやって、やっとわかった赤外線の意味。

 

 

炭火で作業していてなんとなく、そんな感じがしていたのだが、調べてみると、遠赤外線の、「遠」は、赤外線のうち、より、赤の波長から遠い波長の赤外線を赤外線というのであって、遠くまで届く、という遠、ではないということらしい。

 

ちなみに、赤の波長に近い赤外線は近赤外線というらしい。

 

まったく恥ずかしい事で、いちいち書くのも恥さらしだが、知らぬはいっときの恥である。

多分私と同じ勘違いをしている人もいるだろうと思って老婆心ながら書いてみた。

 

おそらく、遠赤外線に、効果が付いてくるから、変な勘違いをしてしまうのではないだろうか。

バーベキューをやる時に、起こり始めのゴウゴウたる炭で、肉を焦がしながら焼いて、食べて、腹いっぱいになってしまって、一息ついて、

落ち着いたいい感じの炭火を眺めながら、「今焼けばうまいこと焼けるんだがなー」と、しみじみ後悔するのは毎度のことで、まさにこれが遠赤外線効果であったのだ。

 

落ち着いたころの炭火で厚めの肉を火に近づけてじっくりと芯まで焼く。

これが、一番効果的な炭火の使い方だ。

 

しかし問題は腹が減っている時にそこまで辛抱して、じっくり焼けたためしがない事なんだな。

 

 

吹きガラス作家は本当に食べていけるのですか?

炭火吹きガラス炉は、今日も快調である。

 

今日は久しぶりにこのコップを作る。

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いつの間にか定番コップになってうれしい。

 

難しいけど、作るのが面白いコップである。

 

さて、炭火の遠赤外線効果が、吹きガラス製作でどうして優位になるのか?

と、書こうと思い、炭火のことをパソコンで調べていたら、なにかの質問箱に、

「兄が、ガラス作家になろうとしていますが、どうしたらいいのでしょうか?

ガラス作家は食べていけるのですか?」

 

みたいな趣旨の質問があって、つい、釘付けに見てしまった。

 

ガラス作家は食べていけるのですか?

食べて行けません!

と、即座に回答しようと思ったが、ま、落ち着いて人々の回答を見てみると。

 

けっこうな数の回答があり、おおむね9割が、「やめた方がいいです」

と、ごくまっとうな意見であった。

で、残り、1割、が「本人の好きにさせて行ける所まで行かせてしまえ。やりたいのならやってしまえば、結果はどうでも良いではないか」

というもので、なるほど、これが正解であるかな、と思い直した。

よく考えてみたら、自分も、そうゆう人間の一人だった訳だし、吹きガラス作家になる為に、修行したり、勉強したり、専門の道具を少しずつ買い揃えていたりしている人間に、何を言っても無駄ではないか、ということなのだ。

 

ま、しかし、私は独立したい!という人に、ことごとく、「やめた方がいい。」

と言ってきたイヤミなおじさんなのだが。

 

いや、私とて、「ぜひ、そうしなさい!楽しいよー!一緒に展示会やろうね。」

と言えたらどんなに良いか。

だが今はとにかく燃料代が高すぎる。

前の記事でも書いたが、月20万の燃料代を叩き出す事は、生活のサイフが一緒になっている個人作家には痛すぎるのである。

 

言い訳になるけど、今は静かな異常事態です。

 

実は今回、吹きガラスの窯を、薪で焚いてみたり、炭火を使ってみたりしているのは、燃料の事を改めて、考えてみたいからである。

そして、私は新しく吹きガラスをやろうとしている人達に、ぜひ、やってみて下さい!

と言えるようになりたい、と思っている。

ちょっと長くなるが、そこのところをちょっとこの際だから言っておきたい。

 

吹きガラス作家にこれからなろうとしている人達へ。

ここのところ、薪と炭を使って、吹きガラスの窯を焚く方法を模索しているのだが、実はまだ、「結局のところ、ガス代や灯油代がいくら安くなったのか?」

という、肝心なところは書いていない。

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窯に詰める薪の量にもよるし、作るものの大きさによっても、燃料消費量は違ってくるから、もう少し、データーをとらないと、本当のところがまだわからないからだ。

 

“薪と炭を使って吹きガラス” つまりこうゆうことだ。

 

だが実は結論から言うと、確実に節約出来ているのは確かだ。

作る物にもよるが、作業炉で、一日、3分の1から、半分のガス代は節約できているだろう。

しかしながら、

これは節約でやっているのではない!のである。

言うなれば、

「自分の汗が確実に仕事と結びつく。」

その手応えの為にやっている、と言った方が良い。

「金の話をすると野暮になる。」のである。

一日ガス代が、3分の2や、半分になったとて、お金に換算すれば何ほどのものでもない、せいぜい千円になるかならんかといったところだろう。

薪を切ったり、割ったりする手間を考えると、比較の対象にもならない。

では、なぜ?

金ではないのだ。

なぜ、自分が吹きガラス作家になろうとしたか思い出してみるがいい。

なんどでも言うが、金ではない。

この訳のわからん世の中で、自分の居場所を見つけるため、訳もわからず走っていた結果、こうなった。

のだ。

 

思えば。

当たり前のように入った学校では、当たり前のようにテストされ、何の役にも立たない数字を詰め込まれ、すべて点数がすべてで、一番以外は、いわれのない劣等感を埋め込まれ続け。

社会に出たら、社長にこき使われ、夜遅くまで縛り付けられ、腹をすかせてでも早く残業をすまそうとしたら、夜食をとられ、もらったお金を見れば、隣のやつに完全に負けてて、やっぱり、劣等感とつきあわされ。

そして、ガラス作家になってみれば、燃料代をかせぐため、やっぱり金が要り、気付いてみれば、町で一番灯油を注文する人間で、エネルギー業界のヘビーエンドユーザーで、かっこ悪く言えば、売人から見れば要はネギしょったカモで。

それでもがんばってデパートで展示会をやれば、今日の売上はいくらで、目標まであといくらで、ああ、そういえばあの作家さんはいくらだったかしら、と、やっぱりお金が顔になり。

思えば。

なんの為に作家になったのだろう?

 

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だから、この際だから言っておきます。

 

これから、吹きガラス作家になろうとしている人達へ。

 

ぜひおやんなさい。

あなたがあなたであるために。

でも、その為には、いままでの、常識や、習い覚えて来たことに、とらわれたままではいけません。

なぜならば、これからの時代は大きく変わるからです。

昭和の景気の良い時代に、形作られた窯のノウハウや、エネルギーの使い方ではこれからはやっていけません。

新しいやり方が必ずあるはずです。

まず、しじゅうガラス炉を焚くといった、無駄なやり方は変えるべきです。

寝ている間も金が燃えていく、風邪で休むのにも金がいる。

新しい焚き方にするのはむずかしいかも知れませんが、もう今のやり方で、個人作家はやっていけません。

いっしょに考えて行きましょう。

 

ガスや、石油や、電気の元締めに振り回されるだけの、「末端」では潰されるだけです。

 

何より、あなたが流した汗は、貴方のためにあるべきです。

 
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吹きガラスで薪と炭を使ってみたら。

昨日の続き。

蒸し焼きにされ、木ガスを放出し終わった薪はどうなるか?

窯を開けてみよう。

こうなっている。

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つまり、炭になるのだ。

だが、このまま放っておいては、崩れて、やがて灰になってしまう。

なので、窯から取り出し、消し粉(灰と、砂と、土を混ぜて、少し湿らせたもの)をかけて、炭にしてしまうのだ。

 

翌朝取り出すと、ちゃんと白炭ができている。

 

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この炭は、もうケムリを出しつくしているので、屋内で火鉢に使っても、けむくない立派な炭なのだが、試しにダルマに入れて、あぶりの補助にしてみると、これが意外にも効果があるので驚いた。

ガラスがじわっと柔らかくなってくれて、すごく作業しやすいのだ。

そして、ピンポイントで、柔らかくしたい所に炭火を置けば、「ここを柔らかくしたい!」ところが、正に柔らかくなってくれるので、実にやりやすい。

しかも、他の所は柔らかくしなくてもいいのだから、ガスバーナーは絞ってもいい。

輪ブタ直下が熱くなるというのは、実に吹きガラス作業においてやりやすいと、改めて気づく。

例えば長尺物の花瓶を作る時、輪ブタ直下に炭火を置いとけば、お尻が冷えて、割れることもなくなるだろうし、一人でピッチャーを作る時も、お尻をあたためられるので、底のポンテ跡から割れる心配もなくなるだろう。

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そして、炭火の意外な真実に近づくことができた。

実は炭火の遠赤外線とは、遠い所をじわっと暖める意味ではない!

のだ。

 

が、

なんか、とても眠いので、続きはまた。

あとひき固めを狙っているのではないんですが、ねむい。

 

おやすみなさい。