慣れないことをやって疲れる。

このところ鹿児島のガラス作家展の準備でいろいろやり慣れないことをやって肩がこる。

吹きガラスの制作中のビデオを編集してDVDに焼こうとしたら以前やったことなのに全くやり方を忘れていて思い出すのに二時間ぐらいかかってしまう。

パソコンの手順ちゅうものは、やってるうちに何とかなるものだが、その時はできてホッとしても後で、も一回やろうとしたら絶望的に何も思い出せない。

指先と目を使うだけで仕事を済ませるパソコン仕事と、体全体と頭脳を使って仕事する肉体労働の職人的仕事とは決定的な違いがあると思うのだが、ありていに言ってしまえばパソコン仕事は記憶に残りにくく薄い記憶のような感じがする。

それに比べて、体を使った仕事というものは深いところに落ち着き、何か同じ仕事があればまた思い出せる記憶の階層に記憶されるのではないのだろうか?

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小屋とユンボの大きさの不思議な関係。

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去年キオビエダシャクにやられた一ツ葉の木をとうとう引っこ抜く。

それにしてもこのユンボの大きさと小屋の大きさが似てるぐらいなのがおかしい。

うちのガラス小屋は独特なサイズで、大工のH打君が「いい高さですねー」と感心していたかわいいサイズなのだ。

ユンボに小屋をぶっ壊されないか心配で今日は全く仕事にならなかった。

NEWS! もうすぐです!鹿児島ガラス作家5人展。

とうとう5周年になりました!鹿児島ガラス作家5人展、今年もやります。

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「桜の花が咲く頃にしようか?」

と始めた5人展ですが、いつの間にか5年めとなりました。

毎年桜がもう咲くのではないか?とやきもきしますが、今年は急に暖かくなったので、すでに桜の勝ちのようです。

しかし、ガラスのほうは今年も強烈なメンツがいつものように揃います。

毎年、どうしてこんなに違うのか?

というくらい、個性の違いのはっきりわかる展示会ですが、おそらく今年もそのようだろうと思います。

今年は5周年なので、ランチセットにガラスの器を使ったり、抹茶をガラスの器でいただいたりと、ちょっとした企画を考えております。

3月31日からです。まだこれから準備しないといけないことが山のようにあるのですが、間に合うのでしょうか?

ぎりぎりパワーでがんばります。

5人展表

泡生地のいいところ、わるいところ。

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このところ泡ガラスをずっと作っている。

作っていて泡生地の以外な利点に今更ながら気がついた。

相変わらず窯は不調で、温度が上がらないのだが、泡にすると温度が上がらないほうが都合がいいのである。

泡生地にするとガラス生地が柔らかくなる。パンといっしょで泡がいっぱい入るとやわらかくなるので、低い温度でも成形しやすいのだ。

成形中に硬くなった作品をあぶり直すのにも、ふつうの透明なガラス生地に比べて、すぐに柔らかくなる感じがする。

アフガニスタンのヘラートというところで、薪をくべながら泡だらけのコップを作っているのを昔テレビで見たことがあるが、あれは温度の低い窯で、ガラスを作る合理的な方法だったのだ。

 

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ビンなどの再生ガラスを使って吹きガラスを作る時も泡生地にすることが多いのも同じ理由であろう。

さらに泡生地には不純物が入っていてもあまり目立たない。ポンテ離れがいい。などけっこういいところがあるのだ。

ただ泡生地のめんどうなところは、時間とともに泡がどんどん抜けていくので、同じ調子の作品を揃えるのがむずかしい。

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また、泡が抜けきった生地は気の抜けた炭酸水のようで面白くなくなる。なので泡が抜けたらまた重曹を入れて泡生地を作りなおさないといけないところが面倒くさい。

ルツボを2つとも泡生地にして、時間差で泡を作っておき、一方の泡が抜けたら、もう一方のルツボの泡生地を巻く、という時間差攻撃で作ったこともあるが、生地がなくなるまでずっと働き続けなくてはならなくて、このやり方を発明した自分を自分でうらみながら作ったこともあった。

 

 

やっとこさ暖かくなると灯油も下がる。

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これが私のガラス小屋で一週間に消費する灯油の量である。(後ろのほうの白いドラム缶も含む)

作る物にもよるが一週間で350から400リットルの灯油を消費する。

師匠の所が2日で360リットルの消費だったから燃費的には私の窯はいい窯だと思う。

だがいくら燃費のいい窯を作っても、灯油価格がこう高くては焼け石に水、おじさんに焼酎であり、まったくムダなのだ。

先日灯油会社から連絡があって、ようやくリッター90円代に価格が下がった。

さぶいさぶいと言ってる時には円安だのなんのと、高かったのに、暖かくなったらやっぱり下がった。

円高の時は全然下がらなかったのに不思議なものだ。

どこにお金が流れてゆくのだろう。

人の足元を見るとはまさにこの事だが、あまりにあからさまも品がなさすぎる。

まるでテレビの電波仕様を変えたからテレビを買い換えろ、とうるさかったどこかの国のようだ。

資本主義も品性がなくなると下品主義だ。

これは上のほうから下品な思想が伝言されてくることによる結果である。

のたうちまわるがよい。

 

 

パンみたいにふくらむガラスもあるのだ。

久しぶりに生地を泡生地にした。

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ひところヤイヤイと泡生地のガラスを作りたくっていたが、生地を作るのが少々めんどうなのもあって、いつの間にか普通の透明なガラスばかり作っていた。

重ソウを投入してぐーるぐーると真っ赤なガラスを鉄の棒でかき混ぜると泡生地の出来上がり。

泡の生地を作るのには熔けたガラスにいろいろ混ぜ込んでかき混ぜると泡生地になるのだが特に、アルカリ性のものがよくガラスに馴染む。

重ソウは、ふくれ菓子を作るのに使うくらいだから、熔けたガラスに混ぜるとほんの2,30グラムですごく泡立つ。

相当泡立つので、重曹を投入した直後のガラス生地は、まるでイースト菌が生きてる食パンのようにふくふくしている。

ふくふくしていて、とても巻き取れないので、しばらく落ち着かせてから作り始める。

出来上がったものは泡の分だけ少しだけ軽い。

別に目方で売っているわけでは無いのだが、膨らんだ分ちょっと得したのではないか?などど、せせこましいことを考える。

実際、同じ大きさの泡の入っていないグラスと比べると、持ち上げたとき、ふわりとした感じがする。

ふくれ菓子ならぬ、ふくれガラスになっている。

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雨の日には・・・。

今日はひどい天気でした。

まるで台風のような暴風雨。

もしこれが春一番なら、春一番もずいぶん荒っぽくなったものです。

もし時代の流れを川にたとえるならば、今はまるでちいさな滝を目前にしているような気がします。

私は、といえば滝を目前にしてオロオロしているボート乗りのようです。

あんまり雨がひどくて、小屋の中に一人でいると、避難した難民のようで手持ち無沙汰なので買い置きしといたアメを開けてみます。

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夏場の熱中症予防の為に買い置きしといた熱中アメを所在もなくなめているとなんだか落ち着きます。

 

お、ここで一句思いつきました。

「雨にはアメがよく似合う」

・・・・・全然句になってませんね。

失礼しました。

 
NEWS  霧島のギャラリー更紗さんで3人展中。
DMの内容はこちら もう夏のように暑い鹿児島と、まだ雪やまぬ北海道からの合同展示会が霧島の更紗さんで。
 

とうとう櫓を下げる。

もうかれこれ13年にもなるのだ。独立してすぐの頃に作ったガラス窯の燃料タンクの木のやぐら。

落差の圧で、バーナーを焚くのでなるべく高いほうがいいだろうと思って、廃材を利用して組んだ高さ150センチはある櫓だ。

しかしちと高すぎて、灯油のポリタンクを抱え、ハシゴに登って「よっこらせ」と給油するのも年のせいか腰がつらくなってきた。

ずっと雨ざらしで重いドラム缶を支えてきた櫓だが、木がボロボロになったのと、高さを少し下げたいのもあって、ブロックの上にドラム缶を乗せることにした。

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写真のボロボロになっているのが、解体して横倒しになっている木の櫓の脚の部分だ。

 

しかし木というのは案外と丈夫なもので、見た目ボロボロでも芯の部分はまだしっかり残っている。

あと10年はだいじょぶそうでもある。

13年かけて木の耐候試験をやったようなものであるが、外で雨ざらしでも、土の上に直接置かず、風通しのいいところなら、木も案外長持ちする。

また、杉などは湿気に弱いが、一ツ葉(イヌマキ)の木はハードな環境でも強い。

ブロック積みの台になってスッキリしたが、これはもう櫓とは残念ながら呼べない。

やぐらが無いと小屋としてはちょっとさみしいのだ。

 

NEWS  霧島のギャラリー更紗さんで3人展中。
DMの内容はこちら もう夏のように暑い鹿児島と、まだ雪やまぬ北海道からの合同展示会が霧島の更紗さんで。
 

 

更紗さんでの三人展始まりました。画像多数ですが行った気にならないでぜひ足を運んで下さいね。

霧島はもう桜が咲いています。

寒いところのほうが早いのでしょうか。

ギャラリー更紗さんで陶器の七尾夫妻と私のガラスの三人展で、きのうは搬入と展示でした。

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ギャラリー更紗さん。

霧島の高千穂牧場や霧島神宮の近くです。

すっかり春のぽかぽか陽気です。

 

 

こんな感じで展示しております。

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入口でみなさんをお迎え。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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お気に入りのピッチャーを窓際の棚に。

 

 

 

 

 

 

 

 

更紗さんは全面の窓から外光が入りますので、展示も外の陽気にあわせて春らしくなりました。

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いっちんのコーヒーカップもいい感じです。

 

 

 

mo_201303166この皿も新作ですね。
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窓際はこんな展示になりました。
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階段棚には一点ものを展示しました。
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全体の様子です。

 

 

 

しかし、行く前はこんな感じだったのですが、きちんと展示すると見栄えがするものです。
苦手な展示も最近すこ~し楽しくなって来ました。やっぱり慣れですかね。

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追記。業務連絡です。

詩子さん。今回のワイングラスはこんなヤツです。エアーツイストステムといって、空気の泡を線にして絡ませてあるのが、脚の部分に入っています。形はいろいろです。

(あ、それから王様のワイングラスがどれなのか全くわかりません。自分で記憶がないのです。パートナーによると、「何かに書いたの見たことある。」そうですが、私は全く思い出せません。よくあることです。何か手がかりを下さい。)

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桃の花が咲き出す。

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今年も桃の花が咲き出した。

急に暖かくなったからいつもより早いのかと思いながら、「桃の花が咲き出した」と10年日記に書こうとしたら、以前の日記には「桃の花が満開」と書いてある。

やはりいつもの年より寒かったのだろう。

梅も桜いいが、桃のボワーンとした感じが一番好きだ。

「富士には月見草がよく似合う。」

を思い出し、「小屋には桃がよく似合ふ」

と言ってみる。

(2012年3月27日の小屋)

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次の記事も時間があったら見て下さい。お仕事の方は遅刻しないようにね。

10年日記

もうすぐです! 「霧島の更紗さんで、七尾さんご夫婦と三人展」森永豊 ホームページより。